2024年4月1日から、運送業・建設業・医師の３つの業種で、時間外労働の上限規制がはじまりました。長時間労働の是正が期待される一方、労働時間の減少により物流に支障が生じるのではないかと懸念されています。
運送業においては、一般的には軽貨物運送ではフリーランスの個人ドライバーが多く、個人事業主のドライバーは適用除外となりますが、会社に雇用されているドライバーはこの規制により労働者として保護されます。
また、緑ナンバーのトラック（１トンバン含む）は軽貨物とは異なり、小型・大型問わず、個人事業主のドライバーは認められていないため、トラックドライバーは全員この規制により労働者として保護されます。
目次
残業時間に上限規制がかかることのメリット
ドライバーのメリット
- 長時間労働が是正される
- 待機時間が減少し、業務の効率化がはかれる
残業時間に上限規制がかかることのデメリット
ドライバーのデメリット
- 残業代ありきの給与体系の場合、給料が減少する可能性が高い
荷主側のデメリット
- 供給が減ることによる、物流コストの上昇。
- 荷物の積み込み時などで、トラック待機時間が問題となるため、積み込みの効率化が必要となる。
2024年問題、いよいよスタートしての肌感覚
4月1日、新年度のスタートということもあり、当社では3月末までの忙しさとは違って、比較的ゆったり気味のスタートでした。今のところ例年通りといったところですが、周りの会社の話を聞いてみると、特に拘束時間が長めの仕事では、早くも影響が出ていて、トラックが見つからないというところが出てきているようです。聞いた話では、件数持ち、家電配送、家具配送、引っ越しなどです。
また、すでに残業時間の上限が規制されていた業種のお客様のでも、物流2024年問題の報道をみたきっかけで、働き方改革に本腰を入れ始めたということで、社員ドライバーさんの負担を減らすために当社に依頼できないか？という相談がありました。驚きましたが、１社ではなく続けて相談が来ました。思ったより、世間の注目度が高いなと感じました。
おそらく、4月中旬から下旬ごろにかけて、本格的に2024年問題の影響が出てくるかと思います。法律が変わることなので、今までと異なる対応が必要になってきますが、時代の流れに上手く対応していきたいと思います。
